SD-WANでMicrosoft 365(旧・Office 365)を高速化する5つの考慮事項

Fast train moving in tunnel

 

背景

MicrosoftのOfficeスイートをクラウドベースのMicrosoft 365(旧・Office 365)に移行している企業ではエンドユーザが世界中に分散している場合アプリケーションパフォーマンスが地域により大きく変動してしまうという難しい状況の対処を学んでいます。
Microsoftによると、Officeの商用顧客の50%以上が現在クラウドに移行していると報告しており、今年中にはその割合が3分の2に到達すると予想しています。しかしご注意ください。アプリケーションパフォーマンスの課題が潜んでいる可能性があります。弊社のお客様事例ではSD−WAN導入前、ダブリンのデータセンターにホストされているワードのファイルをニュージーランド拠点から開く場合に10秒〜15秒かかるという生産性の観点からはとても受け入れられない問題を経験し、対策の立案・実施が必要となっていました。

 

5つの考慮事項

SD-WAN導入において下記5つの考慮事項を検討しておくことにより、Microsoft 365への移行がスムーズに進められます。

 

1.問題領域の認識

Microsoftは世界中にデータセンターを持っていますが、顧客はMicrosoft 365のアクティブなインスタンスを1つしか許可されていないため、最大のユーザーベースの近くにサービスを置く傾向があります。これらのユーザーは、パブリックインターネットを使用してクラウドベースのアプリケーションにアクセスします。
この状況において問題のMicrosoftデータセンターがユーザーベース全体に比較的近い場合は問題なく機能しますが、Microsoft 365インスタンスが本社近くの拠点でホストされているグローバル企業にとっては問題となります。支社や支店等ユーザが離れているほど関与するネットワークホップが多くなり、サービスプロバイダー間のハンドオフが多くなります。また、遠隔地のユーザ程インフラストラクチャ自体の最新化に関しても投資が遅れる場合もあります。これにより、ネットワークの輻輳が発生する可能性が高まり、信頼性の低下、高遅延、パケット損失、およびジッターが発生します。これらはすべて、アプリケーションのパフォーマンスを低下させます。
この問題に対してインターネットベースSD-WAN用アプライアンスをソリューションとして売り込んでいるほとんどのベンダーは、当該アプローチが依然としてパブリックインターネットを転送に使用しており、Microsoft 365のパフォーマンスの問題には適切に対処できません。

 

2.Microsoftが提供しているオプションのレビュー

Microsoftは地理的に分散したユーザーを含むすべての顧客がMicrosoft 365を成功させることを望んでおり、問題を評価して対処する方法について多くのアドバイスを提供しています。Microsoftは、たとえば、コロケーションクラウドエクスチェンジを介してグローバルネットワークに接続することを可能にしますが、当該オプションの実装には追加のネットワーク設計およびエクスチェンジプロバイダーとの交渉など顧客の責任において実施すべき作業が増えるため場合によっては数ヶ月程度のリードタイムが必要となります。クラウドへの移行の目標が環境を簡素化し、俊敏性を高めることである場合、このオプションの採用は目的から一歩後退します。

 

3.全体的な観点からのアプローチ

Microsoft 365は需要の大きいサービスですが、業務に必要となるSaaSサービスがMicrosoft 365 だけになるケースはあまりありません。このため、さまざまな接続オプションを使用してネットワークを高度にカスタマイズし、各SaaSサプライヤーのパフォーマンス要件を満たすことは意味がありません。ほとんどの接続オプションは、大多数のSaaSアプリケーションのアプリケーションパフォーマンスのニーズに対応していません。代わりに、すべてのSaaSリソースの要件に対応できるアズアサービスSD-WANソリューションを見つけてください。

 

4.組み込みのWAN最適化の有効化

Microsoft 365の帯域幅要件は、使用するサービスやサポートされるクライアントの数などによって大きく変動します。サーバ機能が全てクラウドでホストされるため、WANトラフィックは、オンプレミスのOffice展開よりも高くなります(場合によっては桁違いに高くなります)。そのため、グローバルな拠点を持つ組織ではWAN最適化機能を使用することが不可欠ですが、従来のWAN最適化テクノロジーは送信するデータを必要に応じて削減するため、WANリンクの両端にハードウェアまたは仮想アプライアンスを配置する必要があるため機能しません。WAN最適化機能が組み込まれているSD-WANサービスソリューションを探してください。

 

5.ビジネスの必要性に基づいた適切な技術パートナーの選定

グローバルなMicrosoft 365展開をサポートする最善の方法は、単にSD-WANを探すことではなくサービスとして提供される管理されたグローバル接続を確保することです。このアプローチにより、グローバルプライベートネットワークを自身で構築する手間から解放され、エンドユーザーから数千マイル離れた場所にあるMicrosoft 365インスタンスにアクセスするための「直接接続に相当するもの」が提供されます。これにより、Microsoft 365のパフォーマンスが大幅に向上します。さらに、Microsoft 365の場合と同じようにサブスクリプションベースでSD-WANを使用できるため、WAN環境が大幅に簡素化され、ネットワークの俊敏性が向上します。

 

適用例

具体例として、ロンドンに本社を置く会社では世界中のオフィスに散在する拠点からチームメンバーがダブリンでホストされているMicrosoft 365の使用するときのパフォーマンスの問題を抱えていました。たとえば、SharePointドライブから1つのファイルを開くのに37秒以上かかる場合がありました。City&Guildsではいくつかのオプションを検討し、最終的にAryakaを展開することを選択しました。結果、SharePointのファイル取得時間は3倍速くなり、10MBのSharePointファイルを開く時間は200分の1に短縮され、10MBのファイルをOneDriveにアップロードするのにかかる時間は3分の1に短縮されるようになりました。

 

 

当記事が読者のMicrosoft 365高速化のヒントとなれば幸いです。

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