ファイル転送サービスにファイルサイズ制限が存在する理由とは?

データの大容量化が進む昨今、特にデータ容量が一般的なファイルサイズを超えることの多いメディア業界では、ファイルサイズの制限について理解することが重要です。

この記事では、ファイルサイズの世界とその制限、メディアやエンターテイメントの業界向けのソリューションについて、詳しく説明していきます。

ファイルサイズの基本

ファイルサイズは、ファイル内に保存されているデータの量と複雑さによって決まります。テクノロジーの進歩に伴い、より大きなファイルを保存・送信するための容量も増加し、科学やビジネス、エンターテイメントなどのさまざまな分野において、大量のデータを処理できるようになりました。

コンピューティングにおけるデータの最小単位は"ビット"と呼ばれ、「0」と「1」で表す2進数によって成り立っています。そして8ビットで1"バイト"が構成され、ファイルに保存されているデジタル情報の量を表すための基本単位になっています。

単位 (※) ファイルサイズ
キビバイト (KiB) 1 KB = 1,024 (2の10乗) バイト
メビバイト (MiB) 1 MB = 1,024 KB = 1,048,576 バイト
ギビバイト (GiB) 1 GB = 1,024 MB = 1,073,741,824 バイト
テビバイト (TiB) 1 TB = 1,024 GB = 1,099,511,627,776 バイト
ペビバイト (PiB) 1 PB = 1,024 TB = 1,125,899,906,842,624 バイト

※国際単位形(SI)の定めに従って表す際は、1キロバイト(kB)あたり1,000バイト、1メガバイト(MB)あたり1,000,000バイトとなります。

データの種類が異なれば、占有するスペースの量も異なります。

例えば、テキストファイルは通常小さいですが、画像・ビデオ・ソフトウェアなどはより複雑な情報が含まれているため大きくなります。

一部のファイルは、品質を落とさない「可逆圧縮」か、品質をある程度落とすことによる「非可逆圧縮」によって、サイズを減らせます。画像やビデオなどのマルチメディアファイルでは、解像度と品質が高くなるとファイルサイズが大きくなります。

大きなファイルにはデバイスまたはサーバー上により多くのストレージ容量が必要であり、転送する際のデータ量が増えてインターネット速度・帯域幅による制限を受けやすくなることから、アップロード/ダウンロードに時間がかかります。

ファイルサイズ制限が存在する理由

ファイルサイズの制限は、さまざまなプラットフォームにおいて実用的および技術的な理由から存在しており、これらの制限は多くの場合、複数の要因の組み合わせによって課せられています。

ストレージ容量や処理能力などといったサーバーリソースは、有限です。大きなファイルを転送すると、より多くの帯域幅が消費され、ダウンロードとアップロードに多くの時間を要します。一部のシステム(特に古いシステム)では、インフラストラクチャーに制限があり、大きなファイルの処理が現実的ではなかったり、一定サイズを超えるファイルの処理を前提に設計されていない場合もあります。

またファイルサイズが大きいと、転送中または保存中に破損する可能性が高く、場合によってはセキュリティー上のリスクを引き起こす可能性も考えられます。ファイルが大きすぎると、アップロード/ダウンロードやこれら処理の待ち時間が長くなり、ユーザーエクスペリエンスにも悪影響を及ぼしかねません。ストレージには費用がかかり、大きなファイルをホスティングまたは保存すると、サービスプロバイダーの出費が大幅に増加する可能性もあります。

ただしこれらの制限は、システムのパフォーマンスを最適化することでスムーズな操作やセキュリティーを維持し、利用可能なリソースと技術的能力の制約内でより良いユーザーエクスペリエンスを提供するために設けられていることでもあります。

しかし一般的なメディアおよびエンターテイメント業界のファイルサイズは、上記すべての理由から課せられる制限を日常的に超えています。"通常の"ファイルサイズ制限を超える業界の制作およびニーズに応えられるインフラストラクチャーを導入する必要があります。

大容量ファイル転送の課題

大きなファイルを転送しようとすると、いくつかの課題が生じます。

インターネット接続の切断やシステムクラッシュなどにより、プロセスが突然中断された場合、転送の再開は必ずしもシームレスであるとは限らず、データの損失や破損を生じる可能性があります。

また大きなファイルの転送は、特にインターネット接続が低速な場合に、より多くの時間を要します。ファイルの転送を何時間も、場合によって何日も待つことは、イライラするばかりで現実的ではありません。

そしてサイズが大きいファイルは、転送中に破損する可能性が高くなります。多くの場合、帯域幅の制限によりファイルの転送中にボトルネックが発生します。そうなるとネットワーク全体のパフォーマンスにも影響を与えてしまう可能性があり、中断を最小限に抑えるためにオフピーク時間に転送をスケジュールする必要があります。

特に組織のインフラに十分なストレージ容量がない場合、大きなファイルを一時的または永続的に保存することは、大きな負担となる可能性があります。わかりやすい例として、ストレージを確保するための追加投資などが挙げられます。また機密情報を含む大きなファイルは、より安全に転送する必要がありますが、暗号化と安全な転送プロトコルを確保するとなるとプロセスが複雑になり、オーバーヘッドが増加します。

これらの課題に対処するには、多くの場合、大規模ファイル転送用に設計された特殊なソフトウェア・サービスの使用をはじめ、ネットワークインフラストラクチャの最適化、暗号化および圧縮技術の採用、データ損失を防ぐための堅牢なバックアップの実装が必要となります。

ファイル転送ツールのチェックポイント

ファイル転送には多くのソフトウェアツールが利用できますが、多くの場合、ファイルサイズなどに制限があり、時間の経過とともに変更される可能性があります。

特定のファイル転送サービスが特定の要件をどの程度満たし、潜在的な制限に対処しているかを評価するために、機能比較はもちろん徹底的な調査をおこない、試用版やデモを検討することを常にお勧めします。

その際の主なチェックポイントは、下記の8項目です。

  • 速度とパフォーマンスの変動
  • スケーラビリティーの課題
  • ユーザーインターフェイスとエクスペリエンス
  • 信頼性とネットワークの安定性
  • 互換性
  • セキュリティーとコンプライアンス
  • コストと価格体系
  • サポートとメンテナンス

メディアやエンターテインメント業界のファイル転送ニーズにとってファイル制限のある転送ツールは、スタートラインに立てないに等しいものです。制限があることで、大容量ファイルの送信や共有、システム間の転送の自動化、パートナーとのコンテンツ交換、クラウドストレージのエンドポイントとの間やエンドポイント間でのコンテンツの移動など、コンテンツフローに多くの支障をきたしてしまいます。

大容量ファイル転送の画期的な進歩

大量のデータを効率的に共有するニーズの高まりを受けて、大容量ファイルを転送するための技術は、画期的な進歩を遂げてきました。それには、インターネットインフラストラクチャーの進歩と利用可能な帯域幅の増加が含まれます。光ファイバーネットワーク、5G、ブロードバンド速度の向上により、大容量のファイルをこれまでよりも高速に転送できるようになりました。

例えば、Signiantのようなマネージド・ファイル転送ソリューションもそのひとつです。

安全で信頼性が高く、監査可能で高度な機能を提供しており、暗号化や自動化、スケジューリング、監視機能を含め、データの整合性と規制への準拠を保証しています。さらに、Signiantにはファイルサイズ制限がありません。

Signiantプラットフォームの特徴は、次のとおりです。

ファイルサイズ制限なし

いつでもどこでも、IPネットワーク経由で任意サイズのファイルを送信できます。

独自のアクセラレーションテクノロジー

標準ツールより最大 100 倍の速度を実現できる、独自の高速化技術を使用しています。

チェックポイント再開

中断された転送が障害発生時点から自動的に再開され、ファイルが変更・破壊されずにバイト単位の精度で配信されることが保証されます。

エンタープライズグレードのセキュリティー

トップレベルのセキュリティー対策により、ハリウッドのスタジオ、プロスポーツリーグ、放送局などにも利用されています。

オンプレミスおよびクラウドベースのアクセス

オンプレ・クラウドを問わずあらゆる種類のストレージから読み書きできるように設計されており、どのストレージを選択しても、資産は常に 100%制御できます。

Signiantプラットフォームは、業務フローをより効率化するSaaSベースのツールです。

ファイル共有のシンプルさと高速化、セキュリティー、制御を組み合わせたSigniantのプラットフォームには、ファイルサイズの制限がなく、どのWebブラウザーからでもアクセスできます。

当社では、Signiant社が提供するMedia Shuttleのコア技術を採用した大容量ファイル高速配送サービス「ブロードメディア® CDN ストーク」を提供しています。

ファイル形式や容量を問わず、フォルダーのまま、セキュアかつ高速にデータを送信できます。豊富な導入実績で、利用ユーザーは世界190ヶ国にまたがり、50万人を超えるグローバルユーザーと2.5万以上の企業を繋げています。

メディアファイルなど大容量ファイルの運用にお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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