メタバース(Metaverse)とは何？～変化するコミュニケーションの形～

前回の記事「3DCGとは何？〜基本のおさらいと広がる活用について～」では、3DCG技術の全体像についてご紹介しました。

今回の記事では、MetaやMicrosoft、Apple、Googleなどといった巨大テクノロジー企業が多額の投資をおこない、2024年までに8,000億ドル規模への市場拡大が予測される「メタバース」について、概要と活用事例についてご紹介します。

メタバースとは何？語源は？

『メタバース』を端的にいうと、「インターネット上に構築された仮想空間」です。

メタバースという単語自体は、「Meta(超越した)」と「universe(世界、宇宙)」を合わせた造語で、1992年に発表された小説「スノウ・クラッシュ」で初めて登場しました。

この小説では、人々が仮想空間で交流し活動する未来の世界が描かれています。

その後「メタバース」は、現実と仮想の融合を指す広い意味で使われるようになり、現在では、「(現実世界とは異なる)仮想空間での人々の活動やコミュニケーション」を指す意味でも使用されています。

「メタバース」という概念は、意外と古くから存在していたのです。

大きな変化をもたらすメタバース

「メタバース」は、生活の中でも様々な面で大きな変化を与えています。では一体、どのような変化をもたらしたのでしょうか。大きく3つご紹介いたします。

その1：ゲーム分野

スマートフォンやPC、VR機器を通してメタバースに入り込むことで、まるで仮想空間上に自分が存在するかのような没入感を得ることが可能となりました。これによって、冒険や戦いをよりリアルに体感できるようになります。

近年では、プレイするだけでお金を稼げるNFTやブロックチェーンの技術が組み込まれた「Play to Earn」のメタバースゲームも、人気が高まっています。

その2：マーケティング分野

NFTトークンや仮想通貨等を使用することで、現実世界と同様の売り買いが可能となり、新たな経済活動が実現されました。これに伴って企業は、メタバース上でも商品やサービスの宣伝をするなど、様々なマーケティング活動をおこなうようになります。

例えば、実際の商品を(現実世界で)購入することによって、ゲーム(メタバース)内で特定のアイテムを入手できるようなキャンペーンなどがおこなわれています。また、企業が自社の商品やブランドをゲーム内に展開(NFT化)することもあります。

NFTは、ブロックチェーン技術を利用してデジタルコンテンツの所有権や著作権を証明できるため、メタバースとの相性が良いとされています。

その3：コミュニケーション分野

自分の分身であるアバターを使い、遠く離れた相手と同じ空間で交流することによりコミュニケーションの活性化が実現できます。

例えば、学校・社内などにおいても、よりよいコミュニケーションを図ることができます。また、仮想空間ならではのトレーニングやシミュレーションをおこなうようなことも可能です。

コロナ禍における行動制限下でも、大学や学校などといった教育機関では、授業や交流活動を仮想空間がおこなわれるようになってきています。

メタバースはどのようなビジネスに活用されているか？

メタバースのビジネスへの活用例について、ご紹介します。

例えば、NTTドコモ社やクラスター社では、それぞれ「XRワールド」「cluster」というメタバース・プラットフォームを開発・運営しています。これらのプラットフォーム上では、様々な外部企業がイベントを企画し、新しいタッチポイントとして活用しています。他にも、横浜みなとみらいエリアをメタバース空間に構築した上で、観光PRへも活用されています。

このように、企業だけでなく国や地方自治体も参加し、さまざまなシーンでメタバースの活用が進んでいます。

ブロードメディアでは、メタバース活用における、様々なコンサルティングサービスを提供しています。メタバースや3DCGの活用・配信でお困りのことなどございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。