展示会・イベント会場向け Wi-Fiの重要性と注意すべきポイント 〜運営を成功させるための必須要素〜
イベント運営においてWi-Fiなどの「通信環境の整備」は、もはやオプションではなく必須要件となっています。通信トラブルは大きな混乱を招く可能性があり、このようなリスクを避けるためには、適切なWi-Fi環境の設計と事前準備が不可欠です。
この記事では、イベント会場での「Wi-Fi環境の整備」の重要性や確認すべきポイントについて、説明していきます。
展示会・イベント会場には欠かせないWi-Fi環境整備
昨今では、イベント会場におけるWi-Fi環境は、必須の基盤となっています。なぜWi-Fi環境が重要となるか、トラブル事例とともに見ていきます。
Wi-Fi環境整備の重要性
受付や決済、スタッフ間の連絡など、現代のイベントはすべてネットワークに依存しており、その安定性が、イベントの成功に大きな影響を与えます。
特に、参加者が求めるキャッシュレス決済やリアルタイムでのSNS発信、電子チケット入場など、これらの体験を提供するためには、スムーズで高速な通信環境が必要です。
トラブル事例とその影響
ある地方のイベントでは、メイン会場において携帯回線が使えないことから、次のような問題が生じました。
- 入場・受付手続きができない
- 来場者への案内や対応における混乱
- キャッシュレス決済が利用できない
問題はこれら直接的な影響だけにはとどまらず、イベント自体や主催企業のイメージ毀損にも繋がり、次回以降の開催に支障をきたす可能性すらあることにも注意が必要です。
また、大規模な都市型イベントでは、来場者の増加によりモバイル回線が過密になり、決済やライブ配信、モバイルオーダーなどといった各種サービスが停止する事態も発生しています。これらのトラブルの多くは、適切に設計・準備されたWi-Fi環境があれば、防げるものでした。
このようにWi-Fi環境の整備は、イベントを成功させて効果を最大化するにあたって、欠かせない要素であることがわかります。
展示会・イベント会場へWi-Fi導入する際の重要ポイント
イベントの成功を支えるためには、Wi-Fi環境の設計と運用において、押さえるべきポイントがあります。以下の観点を意識することで、より快適で安定した通信環境を実現し、来場者と運営者の双方にとって価値ある体験を提供できます。
規模に応じたアクセスポイントの設置
イベント会場の来場者数や利用するデバイスが増えると、同時接続数が多くなり、Wi-Fi通信の安定性が損なわれるリスクが高まります。
そのため、会場の規模や来場者数に応じて適切な数のアクセスポイント(AP)を、適正箇所にそれぞれ配置することが重要です。
アクセスポイント設置の適正化によるメリット
アクセスポイントの設置を適正化することで、同時接続数が増加しても、安定したWi-Fi通信が確保できます。
これにより、来場者はSNS投稿やキャッシュレス決済などのオンラインアクションをスムーズにおこなえるほか、運営側も通信遅延を避け、現場オペレーションの効率化が可能になります。
Wi-Fiネットワークを分ける(運営用・来場者用の専用化)
イベント会場で来場者用と運営用のWi-Fi環境が混在すると、セキュリティーリスクが増したり、通信が不安定になったりします。
そのため、来場者向けと運営向けのWi-Fi環境で使用するネットワークはそれぞれ、物理的または論理的に分ける(専用化する)必要があります。
Wi-Fiネットワーク専用化によるメリット
Wi-Fiネットワークを分けることで、運営側の通信が来場者利用による影響を受けることなく、安定性を保つことができます。
来場者が快適なWi-Fi環境を利用しつつ、運営側にとっても支障なく業務を進められるため、全体の運営効率が向上します。
Wi-Fiの保守・サポート体制を整備する
イベント会場で通信障害やトラブルが発生した場合、迅速に対応できなければ、混乱を招くリスクがあります。
このようなリスクを抑えるため、複数キャリアを活用したバックアップ回線の確保が重要です。また、イベント当日に即応できるサポート体制を整えることも推奨されます。
Wi-Fiサポート体制整備によるメリット
バックアップ回線を確保しサポート体制を整えておくことで、万が一の障害が発生しても迅速に対応でき、ネットワーク障害を回避してサービスを継続できます。
これにより来場者は安心してサービスを利用でき、運営側にとっても安定した進行を保つことができ、信頼性の高いイベント運営が実現します。
Wi-Fiセキュリティーの確保
Wi-Fi環境のセキュリティーが不十分だと、個人情報やデータの漏洩、不正アクセスのリスクが増加します。そのため、安全なWi-Fi通信環境を確保することが重要です。
パスワードレスによる運用はせず、WPA3などによる通信の暗号化は必須です。そして、ネットワークの利用状況をリアルタイムで監視する体制を整えることも、併せて推奨されます。
Wi-Fiセキュリティー確保によるメリット
暗号化技術の導入により、運営側も来場者側も、安心して信頼性の高い通信が利用できます。
またリアルタイム監視をおこなうことで、不正アクセスやネットワーク異常の検知ができ、問題が生じても対処しやすくなります。
展示会・イベント会場へWi-Fiを導入するためには 〜チェックポイントとまとめ〜
ここまでの説明内容をもとに、改めてチェックポイントとして整理します。
- 会場構造・想定来場者数に応じたWi-Fi設計がなされているか?
- 同時接続数に耐えられるネットワーク構成か?
- 来場者用と運営用のWi-Fiネットワークが分かれているか?
- バックアップ回線や当日の運用サポート体制は整っているか?
最低でも、上記に挙げたポイントを満たせることを確認する必要があります。
Wi-Fiは、コンシューマー向けの機器であれば容易に入手できることなどから、個人でも気軽に導入できる印象を持ちがちですが、実は極めて専門的なものです。
万全なWi-Fiを導入するためには、専用のツールを用いて電波測定などをおこないながら、専門知識による裏付けとともにネットワークや構成を設計する必要があります。電気工事の事業者においてもWi-Fi構築をオプションとして取り扱うケースがありますが、専門的知識やノウハウを持ち合わせていないことも珍しくありません。
相談先がわからない場合や、設置した事業者が相談に乗ってくれないような場合には、当社のWi-Fi専門チームでも無料でご相談を承っています。現在の状況などをヒアリングさせていただき、ご要望によって「Wi-Fiの品質に問題ないか現状把握したい」「このエリアだけ改善したい」のようなニーズへも柔軟にお応えできます。
さいごに
イベント運営におけるWi-Fi・ネットワーク環境の整備は、今や成功に欠かせない戦略のひとつです。来場者の体験価値を最大化しながら、運営の効率と信頼性を確保するためにも、最適なWi-Fi環境の構築は不可欠です。
導入を早期に計画することで、準備を効率化し、コスト面でも無駄を抑えることができます。Wi-Fi強化は、単なる設備投資ではなく、イベント成功を左右する要素です。
ご不明点や気になる点などありましたら、どんなに些細なことでも問題ありませんので、お問合せフォームよりご相談いただけましたら幸いです。
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