SD-WANにおけるアンダーレイネットワークの重要性とAryakaバックボーン

グローバルWANの様々なネットワークアーキテクチャーを分析すると、どのようなアーキテクチャーであっても、アンダーレイネットワークの部分こそがすべての要素を結合する最重要ポイントでだと断言できます。

アプリケーションのパフォーマンスとネットワーク全体の品質は、その下にあるシームレスなアンダーレイのメカニズムに大きく依存することになります。

アンダーレイにおける大きな課題

グローバルWANの構築において、前述のようにアンダーレイはとても重要です。しかし、実際には多くの場合において、アンダーレイネットワークはシームレスとは程遠い状態にあります。

ネットワーク全体の品質はアンダーレイのメカニズムに左右される
ネットワーク全体の品質はアンダーレイのメカニズムに左右される

上図のように、アンダーレイネットワークは一見すると、メッシュ状に構成されているように見えます。

しかし、ほとんどのネットワークアーキテクチャーにおいて実際は、IP/MPLSリンクやインターネットのような多様なトランスポートセグメントで構成されています。それらのほとんどは、レイヤー3上だけで動作しています。

少し拡大してみると、次の図のようなイメージです。

レイヤー3接続では複数のピアリングポイントを経由して通信する
レイヤー3接続では複数のピアリングポイントを経由して通信する

トラフィックをどのようにルーティングするかに関係なく、レイヤー3上でおこなう限り、複数の混雑したISPピアリングポイントとトランジットが存在することになります。

全世界をカバーする単一のISPは存在しないため、契約や協定に縛られた複数のプロバイダーをパッチワークのように継ぎ接ぎしたネットワークを経由することとなります。遠距離間の接続では、ピアリングポイントの数が多くなることから、ミドルマイルにおいては輻輳が頻繁に発生することとなります。

たとえパブリッククラウドベースのオーバーレイ・アーキテクチャーでルーティングされたとしても、データは、複数のピアリングポイントや様々なクラウドサービスプロバイダー間のルーターを経由することになります。ミドルマイルにおけるこれらのピアリングポイントは、輻輳が発生する可能性が最も高い場所です。

クラウドベースでもピアリングポイントで輻輳しやすい
クラウドベースでもピアリングポイントで輻輳しやすい

Aryakaバックボーンが解決するミドルマイルの課題

ネットワークに関するボトルネックの約95%は、ミドルマイルで発生しています。そこでAryakaでは、この非常に重要なミドルマイルにおいて輻輳が起こらないよう、ネットワークを構築しています。

世界中のTier-1サービスプロバイダーと接続されたグローバルなコアインフラ「Aryaka FlexCore」上に、PoP(Point of Presence、接続拠点)を配置するアーキテクチャーを構築しています。世界中に展開されるPoPはすべて、レイヤー2およびレイヤー3のハイブリッド構成によって、内部が高速に相互接続されています。

重要なアプリケーションなどにおいては、エンド・ツー・エンド接続が可能なレイヤー2を利用することで、ピアリング問題やレイヤー3に起因する制約などを一切排除できるようになります。

Aryakaのレイヤー2接続ではピアリング起因の問題を生じない
Aryakaのレイヤー2接続ではピアリング起因の問題を生じない

また、アプリケーションのパフォーマンスにとって重要なのは、ネットワーク上でトラフィックを最適化するために何ができるかということです。

レイヤー2の基盤は、パケットロスを抑制し、遅延(レイテンシー)を最小化・安定させます。高度にTCPを操作してパケットの確認応答を制限することで、スループットを大幅に向上させることができるのです。

レイヤー2のプライベートバックボーンを採用したAryakaのSD-WANは、ユーザーが地球の反対側にいようとも、一貫して高いアプリケーションパフォーマンスを提供する、最良の接続方法なのです。

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