メディアファイルの複雑な運用管理をシンプルにするには?

コンテンツの作成や納品がインターネット上でおこなわれることが当たり前となった今、メディアおよびエンターテイメント関連企業においては、システム上に流れる大量のメディアファイルを自社の技術部門で管理する方法について、改めて考えるべき時期にきています。

様々な取引先やプラットフォームにメディアファイルを集約して配信する形態が一般化していますが、それらはオンプレミスとクラウドの両方で多くの異なるタイプのストレージを使用していることがほとんどで、とても複雑です。

では、メディアファイルの運用管理をシンプルにするには、どうすればよいのでしょうか?

今回は、既製のクラウドソリューションを使用して運用を合理化する方法についてご紹介します。

メディア企業が抱えるメディアファイル運用の特殊なニーズ

ただ単純にクラウドを利用するだけでは、メディアに関する業務のニーズを満たせない可能性があります。データをクラウドに取り込むためのツールはたくさんあっても、次のような特殊な要件が必要とされる場合があるからです。

  • 膨大なメディアファイルの、高速かつ確実なアップロード
  • 簡単な管理、ユーザー登録、レポート作成
  • 正確な仕様に照らし合わせた、重要ファイルの検証
  • 動画コンテンツのカタログ化と、検索に必要なカスタムメタデータの入力

初期のクラウド導入企業は、高度にカスタマイズされたインジェストなアプリケーションを、膨大な資金を投入して構築しました。しかしこれらの企業の多くは、今ではそれらを放棄し、既製のソリューションを採用しています。

「構築」vs「購入」・・・鉄の三角形

今日の技術によって、これまで以上に多くのことが可能になっていますが、実際のコストはどのくらいかかるのでしょうか?

「鉄の三角形」または「プロジェクト管理の三角形」などと呼ばれる、制約モデルがあります。

この中で言われるのは、「スピード」「コスト」「品質(機能)」の三角形の中から、2つしか選べません。これらの相反する要素の重要性を比較検討するとき、選択肢は「構築する」か「購入する」かの2つしかありません。

  • 自社のリソースを使って、アップロード用のWebポータルをゼロから構築し、常に自社内でサポートする
  • 第三者(システム開発会社など)と契約し、プラットフォーム上にカスタムポータルを構築してもらい、自社でホストする

ただ、どちらの方法においても、時間と費用がかかるのが現状です。

そこで、3つ目の選択肢として、メディアファイルに特化したサブスクリプションサービスを利用するという方法があります。

Signiant社が提供している「Media Shuttle」では、サブスクリプションを購入することで、ホスティングとサポートをおこなう既製のアップロード用Webポータルとして機能させることが可能です。これによって、メディアファイルの運用に必要な要件を満たすことができ、総所有コストもはるかに抑えられます。

Media Shuttleは世界中のメディア企業で採用されており、どんなサイズのファイルでも素早く共有できる、最も信頼性の高い方法であることが証明されています。また、オンプレミスやクラウドを問わず、あらゆるタイプのストレージに対応しています。

メディアビジネスに特化したファイル転送サービス

Media Shuttleは、現代のメディアビジネスのニーズに合わせて特別に設計されており、メディアファイルの転送を迅速に実行できます。 また導入も簡単で、すぐに稼働できます。

主な機能として、下記が挙げられます。

配信フォーマットの事前検証

Media Shuttle独自の機能として、ファイルの種類とメタデータを照合し、アセットが送信前に顧客定義の配信フォーマット要件に準拠していることを確認します。これにより、不適切なフォーマットまたは不正なファイルタイプに関連する拒否率が、大幅に低下します。

ファイル転送の高速化

ファイル高速化に関するSigniant社の特許技術により、遅延が実質的に排除され、利用可能なすべての帯域幅を制限なく活用できます。FTPなどの標準的な方法と比較して、最大100倍の転送速度が得られます。

中断時におけるチェックポイントからの再開

ファイルの転送中に、ネットワーク切断などによって中断された場合でも、チェックポイントから自動的に再開します。また、転送が完了すると通知されるため、当て推量によるトラブルや不確実な作業を排除できます。

ストレージの独立性

メディアファイルへのグローバルアクセスと、ストレージの種類、場所、コストの完全な制御を組み合わせた、重要な抽象化レイヤーを作成します。転送プロセスを高速化することで、容量をより適切に管理し、ストレージ費用を削減できます。

これは、ほぼすべてのメディア企業が「ハイブリッドクラウド」「マルチクラウド」のアプローチを選択し、さらにオンプレミスのストレージやソフトウェアも活用し続けていることから、特に重要となります。

複数のクラウドベンダーを併用することは、ケースによっていくつかのメリットをもたらしますが、一方でストレージに関する課題も多く生じているのです。

さいごに

インフラの総所有コストを考える際、"時は金なり"です。

今日の急速に変化する市場において、早い段階で何を選択するかは、重要なアドバンテージとなります。

Signiant社のMedia Shuttleでは、カスタムWebアプリを待つ必要も、Webポータルを開発するためにWeb開発者を雇うのに多額の費用をかける必要も、クライアントのために必要なワークフローについて妥協する必要もありません。また、経済的なメリットが大きいことも、見逃せない点です。

当社では、Signiant社が提供するMedia Shuttleのコア技術を採用した大容量ファイル高速配送サービス「ブロードメディア® CDN ストーク」を提供しています。

ファイル形式や容量を問わず、フォルダーのまま、セキュアかつ高速にデータを送信することが可能です。豊富な導入実績で、利用ユーザーは世界190ヶ国にまたがり、50万人を超えるグローバルユーザーと2.5万以上の企業を繋げています。

メディアなど各種ファイルの運用でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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