テレビCM素材搬入までの所要時間の違い 【物理メディア vs オンライン】
テレビCMの放送局への搬入について、締め切りまであまり時間的な余裕がない中で作業をされている方も多いかと思います。
特に、素材に何かトラブルが発生して作り直しになった場合などは、バタバタとしてしまいがちですよね。そのようなギリギリのやりくりの中では、「搬入にかかる時間を少しでも短縮したい」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
昨今では、オンライン搬入の台頭により、納品までの時間は大きく短縮されています。
では実際に比較した場合、テレビCM素材の「メディア搬入」と「オンライン搬入」の所要時間には、どのくらい時間の差が生まれているのでしょうか。
テレビCM素材の搬入までの流れ
改めて、搬入までの流れをみていきましょう。
上がメディア素材での運用、下がオンラインでの運用です。
(メディア素材での運用に関しては、現在HDCAMテープでの運用は終了していますので、XDCAMを例にしています)
まず、時間差のポイントは大きく2つあります。
- 制作部分:プリント作成の有無
- 配送部分:物理的な配送時間
1. 制作部分
素材ファイルの作成まではどちらも同じですが、メディア運用の場合には、納品する放送局数分の「プリント作成」と「有人での内容チェック」が発生します。
対してオンライン運用では、作成したMXFファイルをシステムにアップロードし、広告会社がそれを承認・確認するというプロセスになっているため、時間はさほどかかりません。
2. 配送部分
メディア運用の場合には、プリントしたメディアを宅配便やバイク便によって物理輸送するなど、人が介在して各放送局にそれぞれ物納する必要があります。
一方のオンライン運用では、物理輸送に頼ることなく、データをそのままオンラインで各放送局に送稿できます。
テレビCM素材の制作にかかる時間
では、実際にどれくらい時間の差があるのか、それぞれ細かく見ていきたいと思います。
まず制作部分について、オンライン送稿の前準備段階での違いをご説明します。
XDCAM運用
XDCAMによる運用では、
- コピー用のマスタープリントを作る
- その後、納品先の放送局数分をプリント
- プリントした内容のチェック
- 記録表と共に媒体担当の広告会社へ配送
メディア素材に関しては、複数枚のメディアにコピーをして、それをまたそれぞれ確認するという作業に、どうしても人的リソースと時間がかかってしまいます。
数にもよりますが、例え2,3枚であっても作業時間として1時間は確保している場合も多いのではないでしょうか。
オンライン運用
一方のオンライン運用では、
- 完成したメタデータXMLと素材データであるMXFファイルをシステムにアップロード
- 広告会社が承認・確認する
アップロード自体は、時間にして1分程度です。システムにログインしてから社内でダブルチェックを実施しても、10分程度で終わるでしょう。
広告会社の承認作業についても、作業自体はアップロードよりも早く終わるため、作業時間は大幅に短縮されます。
配送にかかる時間
次は、最も短縮が期待できそうな配送部分に関してはどうでしょうか?
メディア素材の場合
物納となりますので、全国への納品となると、距離的に遠い地域の局へはどうしても時間がかかってしまいます。また輸送は交通状況や気象条件にも左右されてしまいますので、災害や異常気象の影響を受けることで、そもそも物流がストップしてしまうなどのリスクも考えられます。
オンライン送稿の場合
媒体扱い広告会社がCMDeCoのシステムから送稿先放送局を指定すれば、素材が送稿事業者のサーバーから放送局に、オンラインで配送されます。配送時間は、100局に送稿した場合でも、30分程度です。
もし素材の差替えなどによって放送局への再納品が必要になった場合でも、納品日は変わりませんので、この配送時間の差が、そのまま大きな差となってしまいます。
オンラインの場合には、差替えの素材が用意できれば、そこから30分~1時間程度で放送局まで再納品が完了できます。
オンライン送稿で時間短縮!
こうして実際に見ていくと、だいぶ時間の差があることが分かります。
オンライン送稿の開始により、放送局までの納品時間は、大幅に短縮できるようになりました。
搬入までの時間を少しでも確保し、余裕をもって対応できる環境を整えるためにも、ぜひこの機会に、オンライン運用のご利用を検討されてみてはいかがでしょうか。
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製品ページ
ブロードメディアでは、CMオンライン送稿サービスを提供しています。
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