字幕付きテレビCMの今後 【対応とスケジュール】
2021年10月から全国の放送局で対応開始となった、字幕付きテレビCM。
広告業界では普及に向けた取り組みを進めている状況ですが、今後の対応について、動向を気にされている方も多いのではないかと思います。
実際に、どう対応していく必要があるのでしょうか?
字幕付きテレビCMとは?
「字幕付きテレビCM」とは文字どおり、音声を文字化し、字幕として画面に表示できるテレビCMのことです。リモコンの字幕ボタンをオンにすることで、画面上に字幕が表示されるようになります。
これをクローズドキャプションと言い、映像内にあらかじめ埋め込まれた字幕とは違って、オンオフの選択が可能です。現在では9割以上のテレビ番組で字幕が付与されておりますので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
字幕付きテレビCMは、聴力に不安のある方や聴覚に障害がある方など、数千万人と言われる難聴視聴者の方々に対して、正確に情報を伝えるための有効な手段です。高齢化も進む中で、その重要性は今後さらに増していくものと考えられています。
字幕付きCMにおける、今後の対応スケジュールは?
それでは、広告業界として今後どのように字幕付きテレビCMへの対応を進めていくのでしょうか。業界が策定している、普及に向けたロードマップを見てみましょう。
全国の民放局では、2021年10月から字幕付きCMに対応しており、2022年10月からはスポット枠への拡大も予定されています。
ほぼ全てのCM枠で字幕対応が可能となって、字幕付きCMの費用対効果が上がることで、字幕付与率(字幕対応CMの割合)の向上も期待され、普及は今後さらに加速していくものと思われます。
字幕付きテレビCMは、どのように制作するか
では、字幕付きCMはどのように制作すればいいのでしょうか。制作の流れについて、簡単に見ていきたいと思います。
以前は、幾度もの確認を必要とする煩雑なフローで制作されることが多かったのですが、字幕付きCMの普及を促進するべく、現在ではシンプルなフローが新しく策定されています。
初号の納品後、広告会社が制作プロダクションを通さずに直接、対応するポストプロダクションに字幕付きCMの制作を発注し、納品物を受けることが可能です。
その後、納品されたCM素材を素材搬入事業者にお渡しいただくことで、放送局へオンラインで納品される、という流れになります。
広告会社が直接ポストプロダクションへ発注でき、シンプルな商流で字幕の付与が可能となりました。
字幕付きテレビCMの効果
制作から放送局の対応に至るまで、字幕付きCMの導入されやすい環境が整ってきていますが、それと同時に、字幕付きCMの価値にも注目が集まっています。
そのひとつが、"情報保障"です。
"情報保障"とは、障がい等によって情報が得られない方々に対して、代替手段を用いて情報を伝えることを言います。人間の「知る権利」を保障することであり、字幕付きCMはまさにこれにあたります。
また、字幕付きCMに対応することは、商品詳細の認知度アップや企業のCSR対応にも繋がると考えられており、CMの価値自体を向上させる効果も見込まれています。
字幕付きCMが当たり前のように放送される日も、そう遠くはないかもしれません。今から運用を視野に入れておくことが大切です。
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動画による説明
全国の放送局にて対応が開始された字幕付きテレビCMについて、その概要やロードマップなどについて、動画でご説明しています。
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