脱PPAP時代の大容量ファイル共有とは?【メールで送れないデータをどう安全に届けるか】
取引先にファイルを送るとき、パスワード付きのZIPファイルをメールに添付し、パスワードは別のメールで送る――。長らく多くの企業で当たり前とされてきたこの方法は「PPAP」と呼ばれ、今、急速に見直されています。
2020年に政府機関でもPPAPの廃止が進められて以降、大手企業を中心に「パスワード付きZIPは受け取らない」とする運用が広がっています。つまり、PPAPを使い続けていると、相手にファイルが届かない・取引に支障が出るという事態も起こり得ます。
この記事では、脱PPAPが求められる背景を整理したうえで、とりわけ「メールでは送れない大容量ファイル」を、安全かつ確実に届ける方法について考えます。
なぜ今、「脱PPAP」なのか
PPAP(パスワード付きZIPをメールで送り、パスワードを別送する方法)は、一見セキュリティー対策のように見えて、実際には次のような問題を抱えています。
- ファイルとパスワードを同じメール環境でやり取りするため、両方が第三者の手に渡る可能性がある
- 暗号化ZIPは中身を検査できない場合があり、マルウェアが含まれていても検知しにくくなる
- 受信・解凍・パスワード入力と、受け取る側の手間も大きい
こうした問題を背景に、政府機関だけでなく企業でもPPAPを見直す動きが広がり、取引先から送られるパスワード付きZIPを受け付けない運用も見られるようになっています。一方で、中小企業などではまだ移行が進んでいないところもあり、対応が急がれています。
見落とされがちな「大容量ファイル」の問題
脱PPAPの議論は、多くが「メール添付の代わりにどうするか」に向けられます。しかし、そもそもメールに添付できないサイズの大容量ファイルについては、PPAPをやめるだけでは解決できません。
映像素材、設計データ、高解像度の画像、大量のドキュメント――こうした数GB〜数百GB級のファイルは、メールの容量制限を大きく超えることがあります。パスワード付きZIPに圧縮しても、メールで送れるサイズにならないケースは少なくありません。
結果として、無料のファイル転送サービスやHDDの輸送など、既存の手段を使って対応するケースもあります。しかし、サービスや手段によっては、アクセス制御やログ管理などの面で、企業利用に必要な要件を満たせない場合があります。
特に大容量ファイルを扱う現場では、セキュリティーだけでなく、ファイルサイズの制限や転送の安定性も重要になります。ファイル転送サービスの容量制限が発生する理由については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
大容量ファイルを安全に届けるための判断軸
脱PPAPを機に大容量ファイルの送信方法を見直すなら、次の3点を確認するとよいでしょう。
1. 安全にファイルを受け渡せるか
- 送信中のデータが暗号化されているか
- パスワードとファイルを同じ経路で送るような、PPAPと同じ弱点を持たないか
- アクセスできる相手を指定し、その人だけがファイルを受け取れるようにできるか
2. 誰が送受信したかを記録できるか
- いつ・誰が・どのファイルを送受信したか、ログが残るか
- アクセス権限を管理できるか
3. 大容量でも安定して送れるか
- 容量制限に引っかからず、数十〜数百GBを送れるか
- 転送が中断しても、最初からやり直しにならないか
では、こうした条件を満たすサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。
その判断軸で見る「ブロードメディア® CDN ストーク」
これらの判断軸で整理すると、大容量ファイルの脱PPAP対策として有力な選択肢のひとつが、当社の大容量ファイル転送サービス「ブロードメディア® CDN ストーク」です。
| 判断軸 | ストークの対応 |
|---|---|
| 安全な経路 | TLS 1.2による通信保護とAES-256-CTRによるファイル暗号化を用いて転送します。 さらに、アクセス権を持つユーザーをあらかじめ指定でき、許可した相手だけがファイルを閲覧・受け取りできます。 ファイルとパスワードの両方を入手した人がファイルを開けてしまうPPAPとは異なり、「渡したい相手にだけアクセスを許可する」運用が可能です。 |
| 送受信の記録 | 誰がいつ何を送受信したかを記録・管理でき、アクセス権限も設定できます。 |
| 大容量の確実な転送 | ファイルサイズや数に制限なく高速転送でき、中断しても自動で再開します。 メールやZIPでは送れない大容量ファイルの転送にも対応できます。 |
特に、受け取る相手をユーザー単位で指定できる点は、脱PPAPの観点で大きな違いになります。PPAPでは、ファイルとパスワードの両方が第三者の手に渡れば、ファイルを開かれる可能性があります。あらかじめ許可した相手だけがアクセスできる仕組みであれば、万一リンクやメールが意図しない相手に渡った場合でも、アクセス権限のないユーザーからの閲覧を防ぐことができます。誤送信への備えという意味でも有効です。
さいごに:脱PPAPは、大容量ファイルの見直しも含めて
脱PPAPは、単に「パスワード付きZIPをやめる」だけの話ではありません。メールでは送れない大容量ファイルを、どうやって安全かつ安定して届けるか――そこまで含めて見直すことで、はじめて実効性のある対策になります。
「取引先にパスワード付きZIPを送っている」「大容量ファイルは無料サービスやHDDでしのいでいる」――もし心当たりがあれば、この機会に見直してみてはいかがでしょうか。
脱PPAP対応や大容量ファイル共有の見直しをご検討中でしたら、ぜひブロードメディアにご相談ください。ご利用シーンに応じた最適な運用方法もご案内しています。
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